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2015年4月 9日 (木)

99.9%の女性は対象外なのに  「再婚禁止期間」の怪

進国では唯一日本だけ、女性だけに課せられた「再婚禁止期間」の規定について、15人の裁判官全員による大法廷で審理することを決め、合憲か違憲かを初めて判断する見通しとなった。
そもそも、離婚する夫婦の中で、妊娠している人は0.012%〜0.015%程度であると見られている。

つまり99.9%の女性たちは離婚時に妊娠していないのだ。にも関わらず、再婚を待たなければならない合理的理由はあるのだろうか?


 実はこれを定めているのは、意外に知られていないのだが、この「再婚禁止期間」ににある「例外規定」なのである。民法733条の2項の規定だ。
<民法733条2項>

☆女が前婚の解消又は取消の前から懐胎していた場合には、その出産の日から、前項の規定を適用しない。

  つまり、今でも「離婚以前に妊娠していた場合」は、離婚後出産もしくは中絶した日から離婚後180日を待たずに再婚できる。実際、私が受けている無戸籍関連での相談者の中にはそうした例が数多くいる。
 しかし、「そもそも妊娠していない人」「離婚後に妊娠もしくは中絶した場合」は適用されない。
この条文には記載がないからだ。対象となるべき子がお腹にいないにも関わらず「法律に規定がないから」では、納得いくはずもない。

 一方で法務省は2007年5月、無戸籍者の存在が社会問題として取り上げられると、民法772条2項のいわゆる「離婚後300日規定」について、「法的離婚後に懐胎した旨の医師の証明書添付場合は、前夫の嫡出の及ばない子との取り扱いをする」との民事局長通達を出した。「300日ルール」が対象外の子どもたちにまで及んでいることを認め、その改善を行ったのだ。
 本来であれば、その通達を出すと同時期に「再婚禁止期間」についても「離婚時に妊娠をしていないとの医師の証明書があれば対象外」としなければ、相関関係がある二つの法律の整合性も、運用上もバランスが悪いということになる。
  ただ、こうした通達を出せば「99.9%以上の女性たちはが待婚期間なしに再婚可能」となってしまう。法律が存在意義自体が問われることになるから踏み切れないのだ。
 法の制定意義を考えても、本来「待つ」ことがない人まで「待婚期間を強いられる」ということは離婚女性への「ペナルティ」そして「行動規制」とも取れる。男性に求められていないのは明らかな差別だ。 

懸念されるのは「撤廃」でなく「法改正」された場合だ。

 1996年、法制審議会が「離婚後300日以内は前夫の子」と「婚姻成立後200日以降に出生した子は現夫の子」の二つの推定の重複の回避は現行の180日ではなく、100日で足りるとして短縮を答申しているし、各野党も「180日」「100日」とした改正案をたびたび提出して来た。

 しかし、その議論は 前述通り法務省が「300日規定」を事実上放棄し、離婚した後に懐胎した子については前夫との混乱はない、との見解を示した以前の、「今から約20年前の議論」をもとにしたもので、今回、それを軸に改正案が練られているのは不見識としか言いようがない。

その結果、無戸籍児をはじめ、多くの「法に退けられる子どもたち」を生んでいる現実を見てほしい。

そして何より本来「対象外」であるべきはずの99.9%の女性たちへの偏見・差別を許す法律を「改正」の名の下に許してはならないのである。

Change.orgではじめたキャンペーンもまもなく1万人に達する。

ご賛同いただける方は、ぜひご署名をお願いいたします。

https://www.change.org/p/民法の女性再婚禁止期間を撤廃して-真に-女性の輝く-社会を?utm_medium=email&utm_source=petition_starter_signature_milestone_email&utm_campaign=petition_starter_50_signatures&tk=6l3DcNAVCDqtsE52hLSiFpPJFCuoRpKM1WMGU040Cq0


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