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2015年11月13日 (金)

無戸籍〜理不尽な「就籍」の判断基準

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65歳の無戸籍者の「就籍」申請が認められ、戸籍が出来たとの報道があった。
よかった。本当によかった。
だが・・、私の相談者の中には就籍を認められないケースもある。
却下事例の中には、あまりに理不尽で(というより、思い込みや偏見が見える)当然ながら即時抗告したが、新聞記事の内容と比べても、納得がいかない。
審判書に書かれていた理由は以下。

(1)「日本語を流暢に話し、語彙も豊富で、初対面の相手であってもコミュニケーションに全く支障がない。また申立人は、陳述書や報告書を自らパソコンを使って作成しており、その内容は項目ごとに整理され、内容もわかりやすく、誤字脱字もほとんど見当たらない。(中略)以上の点からすると、申立人が小学校に2回登校したことがある以外は学校に通ったことがなく、勉強や一般教養については養育者から教えてもらっただけであとは独学とする申立人の供述はおよそ信用しがたい」

(2)「(前略)少なくとも、申立人が乳幼児の頃に、申立人を保育園等に預けることなく、ひとりアパートに残して長時間働きに出ることはおよそ困難であり(育児放棄でもある)、そうした場合には、何らかのきっかけで周囲の知るところになり、児童相談所等による指導・介入を受けることが通常である。申立人は、2回だけではあるが小学校に登校しており、また転居もしていないというのであるから、その後も児童相談所等による指導・介入を受けることなく、全く学校に行かないまま義務教育の期間を経過したというのは不自然である」

記憶が曖昧だったりする点も指摘はされていたが・・・少なくとも、語彙や表現がわかりやすく、コミュニケーションに支障がないから、学校に行っていなかったことも含めて、供述は「およそ信用しがたい」????

それは無戸籍者への偏見ではないだろうか。

ちなみに私が携わった無戸籍相談では児童相談所が関わったケースなどゼロ、皆無だ。

 裁判官が「信用しがたい」「不自然である」としたことこそ「リアルな日本の姿」なのだ。

 


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